· 

不妊治療って何するの?

これから不妊治療を検討しようかなと思っている方や、これから妊活を始める方にとっては、不妊治療ってそもそも何をするのかイメージが湧かないと思います。

わからないって不安のもとにもなるので、この記事では不妊治療の全体像をお伝えしようと思います。

 

 

治療の前にまず検査

病院ですからいきなり治療をするということはありません。

まずは検査を行います。代表的な検査でいうと

  1. 血液検査
  2. ホルモン検査
  3. 超音波検査(腹部エコー)
  4. 卵管造影検査
  5. 精液検査
  6. フーナーテスト

があります。

特に初めて不妊治療をされる方や、これから妊活をされる方がしておいて方がいい検査は『卵管造影』『精液検査』です。

 

精子、卵子が通る道が狭くなっていないか?

精子は必要量あって、しっかり動いているか?

は妊娠を目指す上でここをクリアしてるか、していないかは大きなポイントになります。

 

 

 

不妊治療の流れ

検査をして治療に進むわけですが、日本の不妊治療の流れは『ステップアップ方式』です。

原因不明、特に異常が見当たらないと言う方も珍しくありません。その場合、徐々に高度な治療へと進んでいきます。

  1. タイミング療法
  2. ホルモン補充療法
  3. 人工授精
  4. 体外受精
  5. 顕微受精

やってみて結果が出なければ、次にステップに移行するという形で進めていきます。

多くの場合、検査の結果に関わらず1と2を同時に進めるケースが多いです。排卵を促すという目的で排卵誘発剤を最初から処方されるケースは珍しくありません。(それがいいかどうかはドクターによって見解が分かれます)

 

 

⒈タイミング療法

エコーで卵胞の発育を見て、排卵に合わせてSEXのタイミングを指導します。

「卵胞が成長してきてるので2日後ぐらいにタイミングとってくださいね!」

と言われます。排卵に近づいてくると「ご主人は禁欲してね」って指導されるケースもあります。

 

費用:数千円〜2万円程度

 

⒉ホルモン補充療法

ホルモンの数値に異常がある場合や、排卵をより確実に起こす目的でホルモンを薬で補充する治療です。

タイミング療法と並行して行われる場合が多く、最初からホルモン剤を飲むケースも少なくありません。

 

費用:数千円〜2万円程度(ホルモン療法のみで行うケースはほとんどなく、タイミング同時に行います)

 

⒊人工授精

人工授精というのは、精子を提出して病院で元気な精子だけを選抜し、子宮の奥へ精子を届ける治療です。

精子を子宮内に届けたら、あとは自然妊娠と同じです。卵子のもとまで精子が泳いでいき受精します。

精子の数が少なかったり、運動率が低い場合、またはフーナーテスト陽性の場合に適応になります。

 

費用:1万〜3万

 

⒋体外受精

体外受精は精子と卵子を体外で受精させて、子宮内に戻す治療です。

ホルモン剤を使って成熟させた卵子を卵巣中から取り出します(採卵)。精子提供は人工授精と同じです。

卵子に精子をふりかけ、受精させます。このときの受精は自然に行われます。

 

費用:30万〜50万

 

⒌顕微受精

顕微受精では採卵、精子提供までは体外受精と同じです。

違いは体外受精では自然に行われる受精を、注射器のようなものを使って1匹の精子を卵子の中に注入して受精させます。

また精子が著しく数が少ない場合、精巣から精子を取り出すケースもあります。このような精子が取れない場合は顕微受精の適応になります。

 

費用:30万〜70万

 

まとめ

色んな検査、治療法がありますが大切なのはどんな検査をして、自分に必要な治療は何なのかを考えることです。あくまで治療の選択権は、治療を受ける側にあります。嫌な治療、辛い治療を我慢して続けることが必ずしもいい結果につながるとは限りません。

 

不妊治療というのはシンプルに考えると

『精子と卵子の距離を近づける治療』

と言えます。

 

このとき大切なのは、距離を近づける

精子、卵子の質

です。質の高い精子、卵子を近づければ、確率が高くなるのは言うまでもありません。

 

体質改善は妊活も不妊治療も支えてくれる土台になるものです。